イノアブログ

考えることと悩むこと

 D.カーネギーの有名な著書「道は開ける」の中には、様々な歴史上の人物の言葉が引用されている。とてもためになり、勇気をもらうことができ、目からうろこのものもある。

「平和と幸福をもたらす精神状態を養う」というところには、ノーマン・ヴィンセント・ピールという人の言葉が引用されていた。『あなたは、あなた自身で考えている通りのあなたではない。だが、あなたの考えていることは、あなたそのものだ。』頭がこんがらがりそうな言葉だが、よく考えてみると実に面白い。私の思考=私なのだ。だからこそ、普段からどういう考え方をするかがその人を、その人の人生を、その人の運命を決定していく。カーネギーさんは、消極的ではなく、積極的な考え方をしようと呼びかけている。そのとおり!あたりまえ!そうでなければ人生はつまらない。

しかし、ただ楽天的であればよというのではなく、神経を集中して、問題に真剣に取り組むことは重要だ。ここで、考えることと、悩むことは別だと彼の主張は続く。そして、とてもおもしろいたとえを書いてくれてあった。
『交通が渋滞しているニューヨークの通りを横断するときに、私はいつも自分の動作に神経を集中するが、別に悩みはしない。』

なんか、目からうろこの感じがした。何か問題が起きたら、くよくよ悩んでも何も解決はしない。神経を集中して打開策を考えたり、より良い方策を考えたりすればよいのだ。くよくよ悩むことと、そのことについて考えることの違いを、ずばり言い当てていて、この両者をごっちゃにしがちな気の毒な人には、本当に教えてあげたい。

私はと言えば、いつの頃からか、悩むと言うことを忘れているように思う。もちろん、悩むことと考えることの違いをすでに知っていると同時に、悩むことで失う無駄な労力、エネルギーの多さに、とてもそんなことやってられない・・という事態だからだ。そんな無駄なエネルギーを使う暇があったら、もっと有益な、目的に沿った別のことに使いたい。

本当に人生に目的(目標)があれば、悩んでいる暇はない。