イノアブログ

人生の先輩に学ぶ 8

日野原重明先生の予定表は、何年も先まで予定が詰まっているそうですが、何歳になっても”今”を一生懸命努力しようという表れだと思います。引退して、遊んで暮らそうなどとは到底思っていない。そろそろ年だから、頭も体も楽にして・・・などとは思っていない。そして、「目標としているところまで行けなくても、行こうとする強い意志が働いて眼が頂上を向いていれば、私の生涯は成功・・」だそうです。

 人間いつかは死にます。人生劇場が「はい、おしまい。」といって終わるのではなく、「明日に続く」と垂れ幕をだしながら、次は無かったって感じになるのがいいのかなあ。なんか中途半端なようで、すっきりしない感じもしますが、すべて片付けて辞世の句でも読み、みなさんにすっかりご挨拶を済ませて、さようならというほうが気持ちは良いような気もします。でもこれだと、自分でいつ終わるか決めて、予定表はそれ以後は空白で、さようならの準備を念入りにしなければなりません。準備万端できたのに、まだお迎えが来ないので、無駄な時をぼんやり過ごすとか、最悪周りの人に迷惑をかけながら時を待たねばいけないかもしれません。やはり、最後まで頂上を見て、半歩でも足を進めようとしている進行形で、自分は全くその気は無いけれど、自然にお迎えが来ました、というのがベストでしょうか。
数日前、この”人生の先輩に学ぶシリーズ”に登場の三浦敬三さんの訃報をニュースで聞きました。残念です。三浦敬三さんも、今年イタリアの山を滑る予定が、予定表に書かれてあったはずです。やはり進行形のうちにお迎えが来ました。日野原先生の言葉で言えば、”成功の人生”です。
最後まで、身を持って見本を示し、私達後輩に道しるべを立ててくださったと思います。心よりご冥福をお祈り致します。合掌