イノアブログ

共  感

 昨日、今朝とNHKで認知症のケアの仕方「バリデーション」を紹介していた。認知症のお年寄りに対し、”共感”する事で、心を通わせようとする方法だ。

”共感”といえば、少し前に、人間だけが”共感”できる脳を持つ、というような事をテレビでやっていた。何人かに「フランダースの犬」のビデオを見せて、どこの場面で涙を流すか、その時の脳はどうなっているかを実験していた。確かに、自分に実際に起こった出来事ではないものに対して、見たり聞いたりするだけで、泣いたり、怒ったりするのは人間だけだ。どんなに賢い犬にビデオを見せても、サルに見せても、”共感”できないから、一緒になって泣いたりしない。

今の子供達が起こす様々な問題行動(いじめにしろ、切れることにしろ、犯罪にしろ)は、この”共感”する脳が育っていないからという指摘があった。心(感情脳)に対する訓練が足りない。両親を始めとする、色々な人との関わりで、経験を通して発達するはずであったこの脳が、発達出来得ていない。ゆゆしき問題であり、この根本の所を解決しなければ、いじめも、自殺も、少年犯罪もなくなりはしない。

周りの人とのコミュニケーションは、生まれてから死ぬまで、人間らしい生活のために必要な最大重要課題なのだ。