イノアブログ

体の変化と心の変化 その2

 最近小、中学校に体操の指導に行くことがよくある。自分もあのような年頃の時には、恥ずかしがりやで、積極性は少なかったかもしれないなあ、とは思うけれど、言われたことは何事も精一杯取り組んだと思う。そんな、バイタリティーが今の子供には少し減ってきているかも・・と感じる。

今の子は兄弟も少なく、年齢の違う子と遊ぶことも少なく、大勢で遊ぶことも少ないのでは?  だから、コミュニケーションのとり方を覚えるチャンスがない。

運動するときに二人組みを作らせると、当然みんな仲の良いこと組になりたい。しかし、人数上、そうとばかりもいかないことがある。知らない子と組まなければならなくなった時、どんな態度をとるか・・・。顔はふてくされ、何もやろうとしない、そんな性格では、将来その子に良運はやってこない。誰とでも上手くやろうと努力する、心の広さがないと損をする。

そういうことも、経験によって、「いろんな人がいるんだな。」とか「知らない人とでも、結構楽しくやれるもんだ。」とか「心ってすぐにでもつながり合えるんだな。」などと感じる機会にたくさん出会えば、その子はきっと、人とつながる喜びや、知らない人を知る楽しさがわかって、社会に出てからいろんな人と出会い、したがって幸運とも出会えるだろう。

運動(や遊び)という体の働きを通して、体がほぐれてくると知らず知らずのうちに心がほぐれ、ふてくされ、固まっていた心までも開けてくる。楽しそうな子供らしい顔が戻ってくる。はっきりと変化を表してくれる子供たちの顔や態度を見ていると、子供たちに少しでも多くのコミュニケーションを取る練習をする機会を与えれば、現代に問題の引きこもりや自殺、いじめが減るのでは・・と思う。